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日本橋浜町清正公寺へかわいいお詣り

中央区スポーツセンターのある日本橋浜町公園の一角に、清正公寺があります。お堂を包む緑は、公園のものか、お寺の境内なのか。色づき始めた木々の秋を感じながらお詣りをしていると、3歳くらいの女の子が、ひとりで階段を上がってきました。少し離れたところからおじいちゃんらしき方がこちらを眺めています。女の子が鰐口を叩こうと、鈴緒に手を伸ばしますが届きません。おじいちゃんがこちらに来る気配はないので、抱き上げて鈴緒をつかませました。小さな手で鈴緒を振るのですが、撞木が大きめで軽いものなのでなかなか鳴らすことができません。私も手助けしてようやくひとつ鳴らしたその音は、「ぽーん」と丸い優しい音色でした。女の子はちいさな手を合わせ、それから一段一段、階段をおり、おじいちゃんのもとへ。「ありがとうしなさい」とおじいちゃんに促され、振り向きながら恥ずかしそうに手を振ってくれました。

日本橋浜町清正公寺へかわいいお詣り

2016年10月30日公開  2016年10月29日撮影

雨の門前町

午前中、雨が降る前に訪れた神代植物公園ではバラやダリヤが見頃で、幼稚園の遠足や散策を楽しむ人々で賑わっていました。最近リニューアルされた大温室では白、黄色、紫など、色とりどり、形もさまざまな睡蓮を楽しめます。お天気がよければ芝生広場に寝転んでゆっくりするのが楽しいのですが、この日は生憎昼から雨。そのまま深大寺にお詣りしました。天平5年(733)に開かれたという古刹深大寺には、白鳳時代の釈迦如来像があり、ガラス越しですが近くで拝観できます。穏やかなお顔をじっと拝見していると、静かな心持ちになりました。深大寺といえばお蕎麦。雨で冷えた身体にあたたかいお蕎麦が沁みました。訪れた28日は不動縁日。帰途に就こうかというころ、不動堂のほうから、力強い太鼓の音が聞こえてきました。

雨の門前町

2016年10月29日公開  2016年10月28日撮影

宝町のお地蔵様と紫紺野牡丹

このところ晴れたり雨が降ったり、気温も肌寒かったり夏日になったりと忙しい秋です。東京駅の東側のビジネス街は、休日はとても静か。縦横に走る川に架かる橋めぐりもゆっくり楽しめます。八丁堀と京橋の間にある宝橋。現在宝橋は首都高の上ですが、もとは楓川だったそうです。このお地蔵さんは、昭和29年、楓川で命を落とした子どもの供養のために建立されたそうです。花が手向けられお堂の周りにも季節を彩るようにさまざまな植物が植えられています。もとは親御さんが整えられたのでしょうね。楓川は江戸の舟運を担っていましたが、前の東京オリンピックを前に埋め立てられ、首都高1号線となったそうです。次の東京オリンピックまで4年弱、競技施設だけでなく、東京の街もどんどん変わっていくことでしょう。それでも、こういう小さな石仏や祠などが残され、そこに込められた人々の思いや祈りも継がれていってほしいと思います。

宝町のお地蔵様と紫紺野牡丹

2016年10月27日公開  2016年10月22日撮影

お寺と柘榴の秋

浅草といえば浅草寺。ですが、その西側、上野にかけては犬も歩けば、というほどお寺があります。先日は新御徒町駅から仏壇通りに向けて歩いていたら、住宅地の中にぽつぽつとお寺に出会いました。朝の時間帯、門前や境内を掃き清めているようすも見受けられ、清々しい気持ちで手を合わせました。とあるお寺の本堂の前には、柘榴の木が。日蓮宗では鬼子母神を重視しているため、日蓮宗のお寺には柘榴が植えられていることが多いようです。柘榴の実が赤くなってくると、秋も深まってきたと実感します。

お寺と柘榴の秋

2016年10月22日公開  2016年10月14日撮影

天晴れ秋晴れお寺晴れ

先日伺った横須賀は衣笠の大光寺さん。元亨元年(1321)開創の古刹です。横須賀というと真っ先に港が思い浮かびますが、衣笠あたりは古城跡もあって、まったくイメージが異なります。衣笠城は11世紀から13世紀中期まであった山城で、現在は公園となっています。横須賀は三浦半島にあって入り組んだ海岸線と起伏の大きい山がちな地形を有しています。大光寺は衣笠駅の西側、小高い丘陵の上にあり、北西向きの本堂から振り返ると広い空のもと、緑豊かな景色が広がります。この日は植木職人さんたちが松の木の剪定をしていました。黙々と作業する背中も、境内の風景に溶け込んでいました。

天晴れ秋晴れお寺晴れ

2016年10月15日公開  2016年10月12日撮影

馬橋の庚申塔の邪鬼

流鉄流山線に乗ってみたいと思い、常磐線馬橋駅へ。流鉄乗車前に馬橋のまちを探索。いつものように何の前情報もなく行って、駅前の案内板を見てはじめて方向を定めます。万満寺というお寺が大きそうです。歩き始めて5分ほどで、こんもりとした木々の塊が見えてきました。万満寺かと思ったら、王子神社でした。掲示板によると秋の祭礼が近いようです。脇道を抜けて神社境内に入ると、社殿がありません。近年、火災で焼失した旨の看板が立っていました。少し切ない思いで境内を見回すと、端の方に石造物がズラリと並んでいます。庚申塔が多い。ひとつひとつ見ていくと、どれも彫りが深く、像が肉厚に浮き上がっています。しかも、どれもこれも邪鬼の姿がユニーク!この王子神社は、万満寺の守護として創建されたとのこと。社殿の火災は原因不明だそうですが、隣接する万満寺への延焼はなかったようです。居並ぶ邪鬼が、お寺を火の手から守ってくれたのでしょうか。

馬橋の庚申塔の邪鬼

2016年10月13日公開  2016年10月10日撮影

高幡不動尊と新撰組

高幡不動尊金剛寺は、真言宗智山派の別格本山であり、関東三大不動のひとつ。不動堂、奥堂、大日堂、五重塔等々、境内はみどころ満載です。毎日お護摩が修行される不動堂、その背後にある奥殿に安置されている不動明王像などは重要文化財。奥殿では、一日一回、僧侶による所蔵品の解説が行われ、脇侍を従えた本尊の丈六の不動明王像や、秘仏の歓喜天尊像、新撰組ゆかりの品々などについて丁寧にお話しくださいます。土方歳三は日野の出身で、境内の銅像のほか、大日堂には位牌も納められています。休日はお護摩やお詣りの方々のほか、新撰組のファンとおぼしき方々も大勢いらっしゃっています。縁日でもない平日のこの日、境内には穏やかな空気が流れていました。帰りがけ、土方の銅像の前を通ると、新撰組法被を羽織った女の子が、刀を差し抜くポーズで撮影していました。奥殿には有名な土方の洋装写真が展示されています。イケメンはいつの時代にも、どの世代にも人気なのでしょう。

高幡不動尊と新撰組

2016年10月9日公開  2016年10月05日撮影

お寺での結婚式

片瀬の龍口寺で行われた仏前結婚式。檀信徒さん向けの講習会のプログラムのひとつとして行われた模擬挙式とはいえ、新郎新婦役のお2人も実際のご夫婦で、式長等を務められた方々も本物の僧侶の皆さまです。山門から境内を進み、檀信徒さんで埋め尽くされた本堂へ入場、日蓮宗の正儀に則り、厳かに執り行われました。最近は結婚するカップルの半数程度しか式を挙げないのだとか。挙式をしない理由は「誰のためか、何のためかわからない」というもの。仏式では、祭壇の前に卒塔婆が置かれ、杯礼(三々九度)、念珠授与等が行われます。卒塔婆=ご先祖様に報告し、杯礼で両家のご縁を結び、念珠で仏さまとのご縁を結ぶという意味があるそうです。当日配付された式次には、我々が誰かと共に今を生きていることの有り難さが綴られていました。仏前で結婚式ができるとは思ってもいなかった檀信徒さんも多かったようでした。神前式もキリスト教式もいいけれど、2人が一緒になる意味と、周りへの感謝を思うと、お寺での結婚式もいいですね。

お寺での結婚式

2016年10月4日公開  2016年09月28日撮影

江戸六阿弥陀五番は移転

本日お彼岸の中日。昨年「まち×さんぽ」でご紹介していた「江戸六阿弥陀めぐり」は、お彼岸の間に六阿弥陀+木余・木残の八か寺へお参りするものです。この記事から状況が変わったのが、上野池之端にある常楽院別院です。常楽院はもともと上野広小路、現在ABABがあるあたりにあり、移転後、阿弥陀堂のみが東天紅の敷地内に置かれていました。この東天紅のビル建て替えに伴い、数十メートルほど南に移転となったようです。彼岸入りの数日前にお詣り。まだまだ新しい木の匂いが感じられる小祠です。そうそう、この阿弥陀堂の不忍池をはさんだ上野駅側に、「びわ湖長浜KNNON HOUSE」があります。不忍池の弁天さまもいらっしゃるし、雨の続く今年のお彼岸、お池のまわりをぐるりのおめぐりもいいかもしれませんね。

六阿弥陀の由来やおめぐりの詳細はこちらをご覧ください。
御朱印は調布つつじヶ丘へ移転した常楽院でいただくことができます。

 

江戸六阿弥陀五番は移転

2016年9月22日公開  2016年09月17日撮影

報恩寺の五百羅漢堂

盛岡市内曹洞宗の古刹・報恩寺に五百羅漢があると知り、伺いました。杉木立の先に立つ山門の気配に圧倒されながら参道を進んでいくと、左手にあるのが羅漢堂。まずは正面の本堂にお参りしてから回廊を通って羅漢堂へ。羅漢堂の入り口は土蔵のような造り。そこをくぐるとき、「おぉ」と声を漏らしてしまいました。この羅漢堂は「華厳殿」。釈尊のさとりの世界を示したのが華厳経で、そこに表された大宇宙を華蔵世界、華厳法界というそうです。つまり、仏教の世界観が堂内に展開されているわけです。ラッキーなことにほかに参拝者がなく、正面に座し、空間全体をじっくりと味わうことができました。画像手前は正面中央の盧遮那仏の左に立つ求法者八歳竜女。前へ進もうとするエネルギーを感じます。右には善財童子が立っています。堂内は撮影可。

参考:報恩寺配付リーフレット

報恩寺の五百羅漢堂

2016年9月20日公開  2016年09月04日撮影

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