てらまちフォト一覧
これはまるっと5年前、2012年4月の様子。谷中の寺町あたりの桜が盛りだと聞いて出かけていったときのこと。西日暮里駅から谷中方向に向かっていくと、通り沿いには次々にお寺が現れ、それぞれに花を満々と湛えた桜がありました。この修性寺は谷中七福神の布袋尊の寺で、本堂前では枝垂れ桜が咲き始めたところでした。満開になるとさぞ見事だろうと思いながら見上げていたら、「これは三春の滝桜の子孫だよ」という声が聞こえてきました。振り返れば、キャップをかぶったおじさんがニコニコ。檀家さんというわけではないけれど、近所なので散歩がてら周辺のお寺をまわり、お詣りの方々とお話をするのだと仰っていました。先月20日ごろの開花、今月頭に満開となった東京の桜は、今年はとても長く楽しめています。先週末の花まつりは生憎の雨でしたが、今週末はどこかの寺町に桜を愛でにまいりましょうか。
谷中の花見寺
2017年4月14日公開 2012年04月15日撮影
春のお彼岸、江戸六阿弥陀の一番恵明寺や木余の性翁寺などをめぐるツアーに参加しました。数件の寺社を歩いてまわった最後は、西新井大師。ツアーのため、書院にも通していただき、執事のお坊さんからのお話も伺うことができました。大本堂での護摩祈祷が始まるまでの間、境内を散策。「西新井」の名の由来となった井戸などを、講師の先生の解説付きで見学しました。その井戸のあたりから参道のほうを見やると、山門の屋根に作業員の姿が。参道から見ると山門や外塀に仮囲いがされています。書院でのお坊さんのお話にも、山門改修のご説明がありました。改修期間は平成30年末までとのこと。こういう大掛かりな改修はふだんはあまり目にすることができません。ある意味、来年いっぱいは、貴重な風景が見られるということかもしれませんね。
山門改修工事中|西新井大師
2017年4月13日公開 2017年03月22日撮影
4月8日は花まつり。藤沢市龍口寺でも、花まつり法要が執り行われました。この日の湘南エリアは雨。時折思わせぶりに止むものの、終日振り続きました。稚児行列は仁王門から本堂まで行う予定でしたが、そのお天気のため、堂内回廊を歩いて入堂となりました。健康祈願の声明と献花のあとお稚児さんたちが退場、その後に法要が営まれました。その法要で撒かれたのがこの五色の散華。散華は花びらの代わりですが、仏さまや天女、花などが描かれた淡いパステルカラー調のものを多く、こうした無地のものは初めて見ました。法要後、本堂に戻ってきたお稚児さんたちの手にも渡りました。お稚児さんの一人から「これは何ですか」と質問されました。「お花の代わりに撒いて、仏さまにささげるもの」といった説明をしたと思いますが、ちゃんと伝わったでしょうか。
花まつりの散華
2017年4月12日公開 2017年04月08日撮影
両国国技館、江戸東京博物館の少し北にある「東京都慰霊堂」。「横網町公園」「被服廠(ひふくしょう)跡」「東京都復興記念館」などと呼ばれるこの場所。複数の名がこの公園の歴史を表しています。陸軍被服廠の跡地を公園として整備している最中に関東大震災が発生、遭難死者約5万8千人もの遺骨を納めるために建てられたのが、この慰霊堂です。設計は築地本願寺や湯島聖堂も手がけた伊東忠太。その後、東京大空襲などによる殉難者の遺骨もあわせ、16万体以上の遺骨が安置されているそうです。東京のお寺は、江戸の大火、関東大震災、戦災を経て、移転や敷地の縮小等、変遷をたどったケースが少なくありません。ここは慰霊堂であり、お寺ではありませんが、やはり震災・戦災に関する祈りの場。この日も法要が行われていて、宗派はわかりませんが、お坊さんが3月10日の東京大空襲のお話をされていました。この複数の名を持つ公園では、毎年3月と9月に慰霊代法要が営まれています。
複数の名を持つ公園
2017年2月28日公開 2017年02月25日撮影
スリバチ学会をご存知でしょうか。谷地形をこよなく愛する方々が、実際にその地形を訪れ、愛で、堪能する町歩きツアーに参加しました。ツアー名は「スリバチと映画の聖地?!東京スリバチ学会会長と歩く、とっておきの四ツ谷」。以前四谷三丁目あたりから須賀神社を取り囲むように寺が立ち並ぶ寺々を巡ったことがありました。そのときは坂の上にお寺があるな、という印象でした。スリバチ学会会長の解説を聞きながら歩いていくと、まちの成り立ち、なぜ坂の上にお寺が林立しているのか、周辺地域とどう関わっているのかなど、大変興味深く地形とお寺を愛でることができました。画像はスリバチの底にある公園からスリボチ(スリバチ地形にある墓地)越しに眺める坂の上の寺院。お寺と地形の関係、深堀りすると面白そうです。
スリバチ地形とお寺
2017年2月9日公開 2017年02月04日撮影
今年は梅の開花が早いという話を耳にします。実際、年明け早々から白梅をよく目にしましたし、1月半ばのこの日は紅梅がそろそろ終わりの気配を見せていました。場所は神楽坂の圓福寺さん。神楽坂はいまやまちあるき観光の人気エリアで、坂の途中にある「毘沙門さん」善国寺などは引きもきらず参拝客が訪れます。賑わう通りから少し西に外れると、町名が「横寺町」となり、静かな住宅地のなかにお寺が点在しています。圓福寺さんはそんな中のひとつ。しかし、歴史は古く、1596年、加藤清正公による創建とのこと。松も取れて一週間経っても、神楽坂から新宿御苑にかけての山ノ手七福神めぐりをしているグループを多く見かけましたが、横寺町は静かなまま。立春まであと半月ほど。春を実感できる花にはいつごろ出会えるでしょうか。
梅は咲いたか桜はまだかいな
2017年1月19日公開 2017年01月14日撮影
今週は関東などを除いて全国で雪模様、関西方面の寺院の雪景色の写真をニュース映像やウェブで拝見。今日の一枚は昨年11月24日、東京に例年になく早い初雪が降った日の高幡不動。この日はなかなか降りやまず、足もとが覚束ない状態でしたが、本堂や五重塔などの伽藍とまわりの紅葉した木々に白い雪が積もる様は、そうそう見られるものではなく、たっぷりと堪能しました。あさっては関東平野部、東京都心の天気予報にも雪マークが表示されています。11月のようにはならないでしょうが、鉄道網が心配です。でも、雪が積もるくらい降るなら、今度は都心のお寺に行きたいですね。
高幡不動雪景色
2017年1月18日公開 2016年11月24日撮影
七福神めぐりはどこも大変な賑わいを見せていますね。穴場はないかと都内で探してみたら、西武池袋線沿線で5つのお寺をめぐる七福神を発見。「東久留米七福神めぐり実行委員会」主催のウォーキングイベントが2017年は1月14日(土)に予定されていますが、一週間早い1月7日におめぐりしてきました。午後から歩き始め、土地勘もないのでスマホの地図で確認しながら5か寺にお詣り。どのお寺でも七福神像がお堂の手前などに鎮座し、朱印所の案内表示が出ていました。浄牧院で寺務所に安置された三面大黒にお詣りして次のお寺へ向かおうと振り返ると、山門越しの冬の陽射しが眩しい。まるで深山に佇む山門のようでした。14日のイベントでは西口中央公園で受付(9:30~11:00)をして、多門寺→米津寺→大圓寺→宝泉寺→浄牧院とまわって東久留米市役所がゴール(15:00まで)。基本コースは約8km、歩行時間の目安は約2時間。カワセミも見られる清流に添って歩く東久留米七福神、いかがでしょうか。
東久留米七福神三面大黒の山門
2017年1月11日公開 2017年01月07日撮影
明けましておめでとうございます。
今年の初詣は深川不動尊と富岡八幡宮でした。門前仲町~富岡八幡宮付近は、年末28日の納め不動から屋台が並び、そのまま年を越したようです。それでも、暮れと年明けの空気感は違うようで、写真の人情深川ご利益通りは、お不動さんにお参りする長い行列ができていても、晴れやかな気配が漂っていました。今年の年末年始は穏やかで、気温もあまり下がらず、夜通しの除夜の鐘や未明の初詣も例年に比してラクだったように思います。富岡八幡宮には大鳥神社や住吉社など、多くの境内社があり、その中に恵比須社もあり、深川七福神のひとつとなっています。元旦はまださほど混雑している様子はありませんでしたが、比較的コンパクトなエリアに点在することと、歴史スポットや人気のカフェなどもあり、毎年大変な人気のようです。深川七福神の色紙、笹・土鈴の授与は1月15日まで。明日からの三連休、下町深川散策はいかがですか?
新年初詣の参道
2017年1月6日公開 2017年01月01日撮影
この日は、江東区の寺町清澄白河あたりからつらつら歩いているうちに、猿江に至っていました。猿江神社の近くにお寺の大きな屋根を見つけ、お参り。白木が眩しい本堂は今年11月に落慶らしく、まだまだ新しい木の香りが漂います。画像左の「みまもり観音」の足もとに「ご自由にお持ちください」と置かれていたカレンダーを、1枚頂いてきました。このお寺のサイトを拝見すると、薬師寺大谷徹奘師のバナーがあります。そのプロフィールによると、大谷師はこの浄土宗重願寺にお生まれになり、かの有名な高田好胤薬師寺住職に師事、法相宗の薬師寺に入られたとのこと。カレンダーにも大きく扱われている「みまもり観音」は、薬師寺の国宝聖観音像を原型として造立されたもの。宗派、時代を超えて、奈良薬師寺と猿江のお寺が結びついています。青い空に宇宙を感じ、遠いような、近いような、奈良に思いを馳せました。
奈良へつながる青い空
2016年12月21日公開 2016年12月18日撮影