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「花まつり」でお花と甘茶を

2015.04.03

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花まつり

この記事は2015年4月にアップしたもので、各行事の情報は当時のものです。

12月24日、クリスマスはキリストの誕生日。日本では宗教色はほとんどなく、冬のイベントとして定着していますよね。では、仏教はどうでしょうか?意外と知られていないようですが、4月8日がお釈迦さまの生まれた日とされ、「灌仏会(かんぶつえ)」「降誕会(ごうたんえ)」として各寺で法会が執り行われています。この法会を「花まつり」と呼ぶのは、日本独特のようです。

仏教辞典で花まつりに関する項を見てみました。

灌仏会 かんぶつえ 〈降誕会 ごうたんえ〉〈仏生会 ぶっしょうえ〉〈浴仏会 よくぶつえ〉〈竜華会 りゅうげえ〉〈花会式 はなえしき〉〈花祭〉ともいう.4月8日の釈尊の誕生を祝う仏事.日本では種々の草花で飾った〈花御堂 はなみどう〉を作り,中に灌仏桶を置いて甘茶を入れる.その中央に誕生仏を安置し、ひしゃくで甘茶をかける.釈尊誕生のとき,竜が天からやってきて香湯をそそいだという話に基づくもので産湯に相当しよう.宗派に関係なくどの寺院でも行う.甘茶は参拝者にふるまわれ,甘茶で習字すると上達するとか,害虫よけのまじないを作ったりとかする.南アジアでは5月頃に行うウェーサク祭が灌仏会に該当する.なお〈花祭〉の名称は,明治時代より浄土宗で採用したもので,以来,宗派を問わず灌仏会の代称として用いている.(『岩波 仏教事典 第三版』)

花摘 はなつみ 山野で花を摘むことであるが,4月8日の灌仏会の供花(くげ)を摘むことを言う.この日諸寺では花堂を特設し,小さな釈迦像(誕生仏)を安置して山野の花を供養する.この花供養は民間習俗としての3月3日、4月8日の山遊びとも密接に関係するもので,女性の参加が特徴的である.有名なのは,比叡山戒壇堂の仏生会の花摘で,女人禁制の時代,女性はこの日に限って登山(とうざん)を許され,東坂本の花摘の社に参詣した.(『岩波 仏教事典 第三版』)

釈尊が生まれたのはルンビニーという地の花園とされています。しかも4月はさまざまな花々が開く季節。さまざまな要素があって、「花まつり」と呼ぶようになったのでしょう。生まれたばかりの釈尊が7歩あるいて右手をあげ、「天上天下唯我独尊」と述べたとされ、その姿を象ったのが誕生仏です。国宝となっている東大寺の銅造誕生釈迦仏立像などが有名で、その東大寺でも花まつり―仏生会は行われています。江戸時代は両国の回向院で華々しく行われていたそうですが、現在は芝増上寺や浅草寺などが有名なようです。

おまつりの基本形としては、法要を行い、誕生仏に甘茶をかける。幼稚園を経営しているお寺などでは、園児による稚児行列を行うところもあります。また、おまつりの日を4月8日の前の土日等にするお寺や、法要のほかにコンサートやフリーマーケットなどを開催するお寺もあるようです。大きな寺院で大々的に花まつりや関連行事を行っているところは以下。

芝増上寺
4月8日|潅仏会(花まつり)|法要(11:00~)、甘茶の無料接待

浅草浅草寺
4月8日|仏生会|本堂にて法要、浅草寺幼稚園児らによる白象を曳いての行列、甘茶の無料接待

護国寺
4月5日|花まつり|お絵解き、稚児行列、甘茶の無料接待

高野山東京別院
4月8日|花祭り-お釈迦様の誕生会-

池上本門寺 (リンクはPDF)
4月5日|花まつり|五重塔特別開帳、野点、パレード、法要、コンサート>花まつりフェスティバル 4日-5日に地元商店会による模擬店や野菜マーケットなど出店。カラオケ大会等も開催。

このほか、上記に記した「灌仏会」の説明にあるように、宗派に関係なくどのお寺でも大なり小なり仏事を行っているので、お近くのお寺がどういうスタイルで花まつりを開いているか、チェックしてみてはいかがでしょうか。

豊島区 金剛寺
4月5日|花まつり|法要、消防車運転席乗車体験&制服・制帽着用写真撮影会、
甘茶・お菓子の無料配布、焼きそばやフランクフルトの模擬店出店
「寺市~笑顔が集うマーケット~」として多彩なイベントを開催

新井薬師 梅照院
4月8日|花まつり|甘茶の接待

等々力不動尊
4月5日|子ども花まつり|人形劇上演(13:00~)、護摩嚴修(14:00~)

深川花まつり
4月11日|灌仏会大法要 交通安全お練り行列(15:15~16:30)
>51カ寺の宗派を超えた大法要と交通安全祈願のお練り

また、今年は4月8日が水曜日。平日ですが、雑司が谷や谷中、巣鴨などの寺町を歩いて、数々のお寺をめぐってみるのはいかがでしょう。4日や5日の土日でも、花御堂が設置されていて、小さなお釈迦さまに甘茶をかけることができるところもあるようです。ソメイヨシノはこの週末で散ってしまうかもしれませんが、山桜や枝垂桜、その他の花々が花御堂を彩っているでしょう。縁日などとはまた違った風情が愉しめそうです。

花々s

 関連リンク
釈尊降誕会(花まつり)4月8日|曹洞宗公式サイト
お釈迦様の誕生日「花まつり」はドイツ発祥? 向源|ハフィントンポスト