てらまちフォト一覧
連休も後半、散歩するなら人のあまりいないところがいいなと思い、神谷町へ。住所としては虎ノ門、六本木、そして赤坂。このあたりはどの道を選んでも坂、坂、坂。ホテルオークラ付近の坂をのぼりきったところの交差点にはポリスボックス。警備がものものしいアメリカ大使館です。その脇の道を歩いていくと、「ネコの飛び出し注意」の看板が。囲い塀の少ない開放的な境内では、ご住職らしき方がお孫さんらしき子どもを抱っこして夕方のお散歩中。その足もとには猫が2匹。ご住職が「このほかにもいるんですよ、看板屋がおもしろいからって作ってくれたんですよ」と教えてくださいました。1匹は若いのか好奇心が強く人懐っこくて、近づいてきてくれました。もう1匹は、こちらが近づいていってもじっと座ったまま。こちらが猫住職なのでしょうかね?
坂の上の猫住職
2017年5月12日公開 2017年05月06日撮影
季節の変わり目、昨日は夏日かと思えば今朝は冷たい雨といった具合。昨秋お伺いした横須賀市衣笠の大光寺さんでは、全体がまぶしい緑に囲まれています。境内をひと巡りして、お池の鯉がプカプカしているのを眺めていたら、ケンケン、いや、ギョンギョンと、何やら物音が。何か機械音かと思いきや、そうではない。あたりを見渡すと、木の上で何かフサフサしたものが物音とともにリズミカルに動いているのを見つけました。ナニモノなのか確認しようとカメラでズームし、シャッターを切った瞬間! 何かデカイ生き物がジャンプ! うわっ・・・もしかしてウワサのあの小動物・・・?!
住職と奥様に画像をお見せしたところ、「タイワンリス」だと教えていただきました。お堂の屋根にも登ったりして、困っているそうです。このあと、藤沢のお寺でお話を聞いたら、藤沢・鎌倉一帯にもたくさん棲息しているとのことでした。都内のお寺で見かけるのは猫や虫たち、たま~にタヌキもいたりしますが、さすが湘南横須賀、気候がいいのでしょうね。
なお、タイワンリスは、特定外来生物に指定されています。
農水省資料
鎌倉市クリハラリス(タイワンリス)防除実施計画を策定
鎌倉にいるタイワンリスは捕獲処分されているの?
お寺のワイルドライフ
2017年5月10日公開 2017年05月09日撮影
〔新田義貞公霊馬〕 私は新田義貞公の霊馬です。新田公の御供を仕り、鎌倉入りして忠誠を尽しました。その後 公の仰せにより当山を守護し余世を送り今から五百年程前 私は生まれ変わりました。 昭和四十三年、解脱会の御奉仕で建物が建て替えられましたが、平成十一年本橋俊男氏の百等の馬の彫像の寄贈に由って、再びお堂が建て替えられました。私を参拝する人々に勝運と商売繁盛を授けます。
平成29年4月29日から5月1日までの3日間、所沢市の山口観音金乗寺で33年に一度の「本尊千手観世音菩薩平成御開帳」がありました。初日の開帳直後は境内をとりまく長蛇の列で、2時間ほど並んで秘仏の観音さまにお参りしました。金乗院は行基が開き、弘法大師も訪れたとされています。新田義貞は元弘3年(1333)の鎌倉攻めの際、ここで戦勝祈願をしたとか。願い札は人参の形。白馬の表情もですが、どこかあっけらかんとした空気感のあるお寺でした。
私は新田義貞公の霊馬です。|山口観音 金乗寺
2017年5月2日公開 2017年04月29日撮影
4月28日は日蓮宗の立教開宗会。池上本門寺では千部会法要があるということで、伺ってみました。40~50人ほどの僧侶による、1時間半以上にも及ぶ法要は大変な迫力。太鼓や読経の声が大きな本堂に充満していました。本門寺の周辺は坂道が大変多い起伏のある地形で、お寺の正面は長い階段があります。法要が終わり、階段を下りていこうとしたら、階段の上でご近所さんと思われるおじいちゃん達が集っていました。「じゃあまた明日!」と下りていくおじいちゃんは、階段を上ってくるおじいちゃんとすれ違いざまに手を振り合い、「おっ、今日は早いね」などと言葉を交わします。この長い階段を上り下りするのが、おじいちゃんたちの日々の運動であり、日課となっているようです。人によっては、何度か往復しているようです。近所だからというのも大きな理由でしょうが、日常の中に自然とお寺が取り込まれているのですね。
日々お寺の階段で|池上本門寺
2017年5月1日公開 2017年04月28日撮影
4月23日の日曜日、大江戸線牛込柳町駅至近の瑞光寺境内で「小江戸シャカシャカ祭り」が開かれていました。ご住職の発案で、今回が初めての開催だったそうです。ご住職が早朝から仕込んだというカレーのお振る舞いのほか、農産物・飲み物・お菓子などの販売、くじ・輪投げ・ヨーヨーといった縁日屋台のようなものも出店していました。お寺の中のスタンプラリーも行われていて、境内全体を巡る仕掛け。樹木葬墓地のスタッフの方と話していたら、近辺にはお寺が多く、「薬王寺町」という地名もあるとのこと。そのまままち探検へ。現在は住宅地の中にお寺が点在する状態ですが、かつてはお寺が密集していたようです。路地を歩いていくと、突然の階段とドンツキ。江戸切絵図には「袋寺丁」と記され、同じ通りにある浄栄寺の前の説明板にも「かつてこの界隈は、袋寺町と呼ばれる寺町であった」と記されていました。この階段、以前は月桂寺の裏口だったのでしょうか。
シャカシャカ祭りと薬王寺町あるき
2017年4月26日公開 2017年04月23日撮影
4月23日の日曜日、先日掲載した本誓寺さんの藤情報が更新されていました。
「四月八日に開花が始まりました紫藤は スロープ上の 終りを迎えてきました。遅れて咲く白藤が盛りになり藤へのライトアップは あと二~三日。甘い甘い香りは 白藤 これからは清澄公園が見頃になるでしょう。四月二十二日」
本堂の右手にある藤棚の下に行くと、長い紫藤の房が垂れ下がり、蜂たちも忙しそうにあっちこっちしていました。青天に映える白藤を眺めていると、ふわっと甘やかな香りが。藤棚の下から出ると、こちらも満開を向かえたツツジ、新芽のモミジ、浅い緑のカシワ、オレンジ色の柑橘が、いっぺんに視界に入ってきます。生命力がみなぎるこの季節、色も花も、日々、変化しています。
「藤 情報(二)」
2017年4月25日公開 2017年04月23日撮影
この日は午前中から名残の桜を求めて深川、皇居、御茶ノ水など都内を巡っていましたが、午後、駒込、染井に到達するころから雨がぱらぱら。今年の東京の桜は、ソメイヨシノが長かったおかげで、途切れることなくサトザクラなど八重桜を楽しめています。ソメイヨシノのふるさと駒込・染井あたりには、今年は盛りの頃には行く機会がありませんでしたが、やはりこの週末は八重桜が満開で、そぞろ歩きのグループもちらほら。染井霊園に接する勝林寺は昨年拈華堂(ねんげどう・本堂)が建て変わり、その隣で客殿の建築が進んでいます。横桟の隙間から中の気配が感じられる本堂の設計は手塚貴晴・由比氏だそう。旧本堂の頃に何度か書道教室に通いましたが、先代ご住職や現ご住職ご一家の温かさが心地よい空間でした。建物が新しくなっても、人々が集い、ご縁を結び合うお寺として存在したいというご住職のご意志が感じられます。今日の一枚、墓地の八重桜の向こうには、田沼意次の墓所があります。
染井のお寺の八重桜
2017年4月24日公開 2017年04月22日撮影
上野公園はかつては寛永寺の境内だったため、公園内に清水観音堂や上野大仏があります。広大な寺領を有していた寛永寺ですが、慶応4年(1868)上野戦争のわずか半日の戦で全山の伽藍のほとんどが灰燼に帰しました。官軍側の死者の遺体はその日のうちに片付けられましたが、旧幕府軍として戦った彰義隊の遺体は放置されました。三ノ輪の曹洞宗円通寺の住職仏磨和尚が埋葬供養したいと願い出るも賊軍に与する者として拘留されてしまいます。しかし、その10日ほど後に許可が下り、侠客の協力を得て荼毘に付しました。火葬されたあと、一部は円通寺に埋葬され、残りはそのまま上野のお山に埋葬されたのだそうです。上野戦争のあった慶応4年は明治元年。今年は明治でいうと150年目にあたります。上野公園にある彰義隊の墓は当時から日蓮宗が弔い続けているそうで、今年で150回忌の節目となるため、例年よりも行事が多いようです。
150年前、上野のお山で
2017年4月21日公開 2016年04月06日撮影
最後の桜吹雪が舞う4月半ばの清澄白河。清澄公園ではシートにお弁当を広げる家族連れでいっぱい。庭園のほうも外国人観光客などでごった返すほどの人出。そんな人波を避けて、横道に逸れようとしたら、入口にある本誓寺さんの掲示板の「藤花情報」という貼り紙が目に留まりました。藤のイラストが添えられた筆文字の掲示にはこうありました。
「四月八日に開花しました。身頃は十日後くらいを予想しています。本堂右の夏みかんの隣。スロープ上は低く誘引していますので車椅子の方は是非お楽しみ下さい。」
境内にお邪魔して、藤棚の下に行くと、なるほど日当たりのいいところはほぼ満開です。少し甘い香りが漂ったのが、これが白藤の香りでした。お寺の方がたまたまお出でになって、香りのこと、開花期のことなどを教えてくださいました。本誓寺さんの藤の開花は近年早く咲く傾向があって、清澄公園や亀戸天神よりも10日ほど早いとか。今日で開花からちょうど10日、嵐のあとのこの陽気に見頃を迎えたでしょうか。
「藤が開花しました」
2017年4月18日公開 2017年04月16日撮影
土曜日の朝、妙典のお寺を巡り歩いていたら、法華経寺での「千部会」のチラシを見かけました。骨董市も開かれているようなので、午後からくずれるかもしれないという天気予報を気にしつつ、中山法華経寺へ向かいました。桜並木の参道の地べたは花びらでいっぱい。居並ぶ塔頭にも、それぞれ八重や枝垂れなどが満開です。のどかな春を楽しみながら歩いていくと、目線の高さに眠りこける猫。すぐ脇には「地域猫」に関する掲示があります。そういえば、数年前に訪れたときにも参道で数匹の猫に出会いました。この日は軽いコートすら要らない気候。猫は近づいていってもまるでこちらを気にすることなく、のたりのたりと寝返りを打っていました。祖師堂からの読経の声と桜の花吹雪で満ちた境内で開かれていた骨董市は、意外にもベビーカーの親子連れも多く見かけました。境内をひとめぐりした帰りの参道、猫は場所を変えつつも、まだまだ寝たりない様子でした。
春の中山
2017年4月17日公開 2017年04月15日撮影