てらまちフォト一覧

うつくしい面立ちの地蔵尊 ― 新井薬師

「松の内」がいつまでか、地方によって異なるようですね。関東では7日までで、その7日に七草粥を食べ、疲れた胃腸を休め、無病息災を願います。その七草粥の風習も地域によって有無があるようです。七草粥は平安期の宮中で始まったようです。前置きが長くなりましたが、松の内にと思い、新井薬師さんにもお詣りしてきました。梅や桜が見事なお寺ですが、家族の健康を願い、大勢の初詣の方々が列をなし、多くの屋台が並んでいました。その賑わう境内の片隅に、すっと建つ塔が目につきました。「本堂再建供養塔」。掲示によると、「梅照院(新井薬師)の再建に尽した住職運樹の業績と信徒の信仰心にこたえるため、安永八年(1779)後継者の栄俊が高野山延命院の引導地蔵尊を模して建立したもの」とあります。お地蔵さまのしゅっとした面立ちが素敵です。

うつくしい面立ちの地蔵尊 ― 新井薬師

2015年1月8日公開  2015年01月04日撮影

高輪高野山東京別院

高野山は今年開創1200年。当地での特別法会が執り行われるのはもちろん、数年前から東京丸の内に寺カフェが出現したり、東京の美術館でも高野山展が開かれるなど、開創を祝う機運が高まっています。山中の仏教都市高野山、一度は行ってみたいと思いつつ、高野山東京別院へお詣りしました。周辺は三田へつながる寺町、その中でも広く開けた境内に大きな本堂が建っています。いつ訪れても清々しい場所です。

高輪高野山東京別院

2015年1月7日公開  2015年01月03日撮影

未の年の羊めぐり ― 益子参考館

お寺ではないし、東京でもないのですが、羊めぐりということでもう一件ご紹介。栃木県益子町にある濱田庄司記念益子参考館の羊。参考館の敷地内には陶芸家濱田庄司の自邸や工房があり、濱田が蒐集した品々が展示されています。庭の置物などもコレクションの一部とのこと。この羊はどこからやってきたのでしょうね。先にご紹介した願生寺さんや瑞圓寺さんの羊たちとスタイルは似ていますね。益子では陶器市が春と秋の年2回開催されています。

未の年の羊めぐり ― 益子参考館

2015年1月6日公開  2014年04月28日撮影

未の年の羊めぐり ― 瑞圓寺

この羊を見て、正倉院宝物の羊木屏風を思い出しました。それに、アニメ「もののけ姫」に登場する「シシ神」にも似ている気がします。この羊の像は、千駄ヶ谷の瑞圓寺のもの。富士塚を擁する鳩森八幡神社の別当だった瑞圓寺の境内には梅園があり、この像はそこの置物のようですが、台座の模様や表情からしても、神獣としての貫禄は十分。江戸時代は八幡宮詣でで賑わったというこの付近も、現在は都心にあってお寺も点在する比較的静かな住宅地です。しかし、建て替えで話題の国立競技場がすぐ近く、これから周囲の風景や雰囲気も変わっていくのかもしれません。

未の年の羊めぐり ― 瑞圓寺

2015年1月5日公開  2015年01月03日撮影

未の年の羊めぐり ― 願生寺

2015年 平成27年 乙未(きのとひつじ)、明けました。今年もよろしくお願いいたします。羊の年、最初にご紹介するのは、お寺にある羊さん。高輪願生寺の延命地蔵堂前、羊の像が対になって狛犬のように置かれています。願生寺は泉岳寺駅のすぐ近く、第一京浜からちょっとだけ入ったところにあります。境内には「牛供養塔」があり、これは門前の車町の牛屋七家によって建立された旨が、港区掲示の説明にあります。幕府が重量物運搬のために牛屋を常駐させていたとのこと。第一京浜を挟んだ向かい側には高輪大木戸跡がありますから、江戸の要所だったことが伺えます。この一角は現在も三田の寺町。坂また坂、寺また寺、そんなてらまちさんぽが愉しめるエリアです。

未の年の羊めぐり ― 願生寺

2015年1月4日公開  2015年01月03日撮影

袖摺坂、のぼれば、横寺町

坂の上と下に設置された説明サインには「俗に袖摺坂と呼ばれ、両脇が高台と垣根の狭い坂道で、すれ違う人がお互いの袖を摺り合わしたという(『御府内備考』)」とあります。撮影ポイントは箪笥町側、坂を上れば横寺町。地名の通り、神楽坂上のお寺が多く立地しているてらまちです。「袖振り合うも多生の縁」の「多生」は仏教用語。「何度も生まれかわって多くの生をうけること」で、「多生の縁」とは「前世からの因縁」の意味だとか(参考『岩波仏教辞典 第二版』)。「他生(前生・来世や後生・来世など、今生以外の生)」「多少」などと誤記が多いことわざですが、意味を知れば間違えなさそう。袖摺坂で袖を振り合う方とはさらに深い縁が……なんてこじつけでパワースポット化したりして?!

袖摺坂、のぼれば、横寺町

2014年12月23日公開  2014年12月20日撮影

火伏せ大黒の燃えるようなもみじ

東京は、12月半ばを過ぎてもまだ紅葉を愉しめます。新宿から神楽坂方面へ歩いていたら、真っ赤なもみじが目に飛び込んできました。牛込柳町の交差点そばにある経王寺です。地形のアップダウンのため、道路に沿って石積みがあって、その上にお堂があります。ここの大黒堂におわすのは「新宿山之手七福神」の大黒天。境内掲示によると、慶長三年(1598)に甲斐国身延山より移され、度重なる火災にも焼け残ったことから「火伏せ大黒」として崇敬されている、とあります。大黒堂の提灯にも「火防祈願」と見えます。ふだんはご開帳の際しか拝めない大黒様ですが、この日は年末の煤払いだったようで、本堂のご本尊の前に鎮座。ご尊顔を拝することができました。

火伏せ大黒の燃えるようなもみじ

2014年12月22日公開  2014年12月20日撮影

ありがたさ、うれしさ―お寺の掲示板の言葉

隅田川の東岸、向島あたりは派手な施設などはありませんが、落ち着いて散策のできるエリア。この日は白髭橋を渡り、このエリアをゆるゆると南下して押上の駅まで。途中、いくつかのお寺さんに遭遇。東向島の蓮花寺。墨田区のサイトによると、「鎌倉幕府5代執権・北条時頼の甥にあたる頼助が諸国回遊の折に寺島に一寺を建立し、時頼が鎌倉に創建した蓮華寺を遷したものといわれます(現在は蓮花寺)。弘法大師を本尊とし、寺島大師と呼ばれています。」とのこと。「女人済度」と記された石碑もあり、かつて花街として賑わったことを偲ばせています。

ありがたさ、うれしさ―お寺の掲示板の言葉

2014年12月16日公開  2014年12月14日撮影

テーマパークのような浅草西参道商店街

日曜の夕暮れ時、遅い昼食か、早い夕食か、と考えながら浅草寺近辺をうろうろしていたら、夕暮れ時だからでしょうか、西参道商店街がなんだか明るく見えます。踏み入ってみると、アーケードの柱や商店の2階部分の桟が赤が華やかで、商店の軒や看板も統一されています。何より目を引いたのは、路面の舗装です。なんと、木目。この舗装のおかげか、柱の赤が映え、賑やかながら落ち着いた雰囲気。公道では木目舗装は強度の関係でできないでしょうから、施設内の私道ということで整備ができたようです。商店街のホームページにも詳細は掲載されていないし、汚れもなくきれいなので、できたてほやほやのようです。アーケードだから雨の心配もないし、何よりコンパクトにたくさんのお店が並んでいるのでお買い物が楽しめそうです。初詣に浅草寺へ行かれたなら、周辺も散策されてはいかがでしょう。

テーマパークのような浅草西参道商店街

2014年12月15日公開  2014年12月14日撮影

庚申坂から見る小石川操車場

胸突坂、鼠坂、藤坂、蛙坂、キリシタン坂、荒木坂、庚申坂、吹上坂、善光寺坂。この日は、目白台、小石川、春日あたりの寺めぐりをしていたはずが、いつの間にか坂道さんぽになっていました。今日の一枚は、庚申坂の上からの眺め。庚申坂を下ると、地下鉄小石川操車場の高架の下をくぐり、キリシタン坂へつながります。地下鉄の高架――そうです、丸ノ内線は茗荷谷駅から後楽園駅まで、地上に現れます。その一帯に広がるのが、小石川操車場です。電車からの眺めも面白い区間ですが、自分の足で歩いてみれば坂また坂、道の結節点にお寺があったり、坂の名称や旧地名を辿れば屋敷跡や旧跡に出くわしたりと、多彩な風景体験が愉しめます。

庚申坂から見る小石川操車場

2014年12月10日公開  2014年12月07日撮影

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