河童忌|田端~巣鴨あるき

2019年7月24日公開

2012年03月29日撮影

河童忌|田端~巣鴨あるき

7月24日は芥川龍之介の忌日、河童忌。この写真は、染井にある芥川の墓所です。芥川が亡くなったのは昭和2年、その枕元に聖書が置かれていたし、「切支丹物」と括られる作品群もあるので、仏教寺院に墓所があるのを意外に感じるかもしれません。この墓所がある慈眼寺は芥川の菩提寺で、染井へ移転する前は本所猿江にありました。芥川の『本所両国』には「慈眼寺といふ日蓮宗の寺は震災よりも何年か前に染井の墓地のあたりに移転してゐる。」「あのじめ/\した猿江の墓地は未いまだに僕の記憶に残つてゐる」とあります。この墓石は、本人の遺言により、愛用の座布団と同じ形・寸法で作られているそうです。田端駅至近の田端文士村記念館には、芥川が田端で暮らした家の精巧な模型が展示されています。田端で記念館、旧居跡をたどり、山手線で巣鴨へ。染井霊園を抜けて、慈眼寺でお墓参りという河童忌はいかがでしょうか。