海をにらむ仁王像

2019年3月11日公開

2019年03月09日撮影

海をにらむ仁王像

高輪はアップダウンの激しく、坂を上ったり下りたり。第一京浜―旧東海道からはおおむね上り坂。その丘の上、山の上にお寺が点在しています。その中のひとつ、臨済宗妙心寺派の東禅寺は、地図には「英国公使館跡」として表示されています。門前の東京都教育委員会掲示には、次のように記されています。

「東禅寺は、幕末の安政6年(1859)、最初の英国公使館が置かれた場所です。(中略)幕末期の米・仏・蘭などの各国公使館に当てられた寺院は大きく改変され、東禅寺が公使館の姿を伝えるほぼ唯一の寺院であることから国史跡に指定されました。」

そういえば、麻布の善福寺は米国公使館跡でした。外国の公使館が置かれたり、小学校として使われたりと、お寺は時代ごとにさまざまな役割を担い、場を提供してきたのですね。この東禅寺の仁王さま、南東に伸びる参道の先にらんでいます。その先にあるのは東海道、かつてはそこはすぐ海でした。変わりゆく日本を見つめ続けてきたのかもしれませんね。