和泉川の酒呑地蔵尊

2018年10月26日公開

2018年10月08日撮影

和泉川の酒呑地蔵尊

渋谷区幡ヶ谷の清岸寺。甲州街道の笹塚から少し北に入ったところに、広い境内を有するお寺です。大きな魚籃観音を横目に本堂へお参りし、振り返る・・・と、「酒呑地蔵尊」の文字が目に入りました。やや古めのお地蔵様ですが、祠は新しい。酒呑みの端くれとして手を合わせ、脇の説明板を拝読。江戸時代に神田川の支流和泉川の畔に建立され、平成23年に遷座されたばかり。「酒呑地蔵」の所以はというと、働き者の若者に村人が御馳走したところ、ふだんは飲まない酒に酔ってしまい、川に落ちて死んでしまったというのです!その若者が村人の夢枕に立ち、「お酒に苦しむ人を助けるために」と地蔵建立を願ったのだそうです。ほっこりするような、でも、なんだか戒めも含まれるような。衆生を導いてくれるのがお地蔵さま。こんなユニークな謂れに出会うのも、お地蔵さま、石仏の面白いところです。