最近まちを歩いていると、「入谷」の札がついた朝顔や、「浅草ほおずき市」の風鈴が提げられた鬼灯をよく見かけます。写真は、門前仲町駅近くの辰巳新道で見かけたもの。「門前仲町(もんぜんなかちょう)」は、現在は深川不動堂が有名ですが、地名の由来は江戸期に富岡八幡宮の別当だった「永代寺」にあります。明治時代に一度廃寺となりましたが、塔頭の吉祥院がその名を引き継いで今に至ります。辰巳新道もお寺や神社と関係があるのかと思わせるような場所にありますが、これは戦後の闇市から自然発生的にできた飲み屋街のようです。門前仲町から清澄白河あたりまでは多くのお寺が点在していますが、朝顔市やほおずき市はありません。調べてみると、「ほおずき市」は浅草寺由来で夏の季語となっています。江戸の頃からかんのんさんの市は、江戸の人々の楽しみだったのでしょう。
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