昨夜は三木大雲上人の怪談を味わってきました。会場は、日本橋小伝馬町の日蓮宗身延別院。副住職の藤井上人が怪談の会を開くに至った経緯や、伝馬町についてお話してくださいました。伝馬町は江戸時代、牢屋敷のあった場所。しかも、身延別院のあたりは刑場があったとか。明治になって牢屋敷が取り壊された後、獄死者の魂を弔うため、日蓮宗、真言宗と相次いで本山別院が開かれたのだそうです。新宿の常圓寺での怪談の会では、怖いというより三木上人の話芸を楽しんだという感じだったのですが、今回は会場の場所柄もあるし、話に実際行ったことのある場所が話に出てくるので具体的にイメージしてしまい、ゾクゾクしました。でもやはり三木上人の怪談、ただ怖がらせるのではなく、今を生きる私たちの心持ちや生き方のことを問うていると気づかされます。慈悲―法話会などではよく聴く言葉ですが、怪談の中に現れると色合いが異なりました。
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