1900年(明治33)、藤沢~江ノ島間で開業した江ノ電は、古道「えのしまみち」にほぼ並行していて、江ノ島への参詣鉄道だったことがわかります。現在では古都鎌倉と湘南とを結ぶ観光路線として定着しています。参詣鉄道は京急大師線、東武大師線、京成金町線など、短い盲腸線が多いですね。そこへくると江ノ電の場合は藤沢から鎌倉まで全長10km、所要時間34分と長く楽しめます。鎌倉や長谷など有名なお寺が立地するエリアだけでなく、クルマと人と電車が同じ路面を通るこの写真の腰越付近にも、多くのお寺があります。車両の向こうにこんもり見える森の麓には龍口寺があります。ここ片瀬には「五頭竜」の伝説が残されています。江ノ島の弁天様との絡みもあるらしい。海から引き上げられた文殊様のいらっしゃるお寺もある。義経が滞在したお寺もある。さまざまなストーリーが見え隠れする片瀬・腰越エリア、少しずつ探っていきます。
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