国東半島には、その真ん中にある両子寺をはじめとして、天台宗系の寺院が立地しています。そのなかで、ここは数少ない禅寺。寺務所へ伺うと、斜面に建てられた回廊で本堂へお詣りするよう勧められました。本堂へ至る手前、上ってきたほうを見下ろすと、初夏の緑の中におさまる茅葺の仏堂(重文)が美しい。本堂はまだ木の香りが残るほどの近年の築で、伊勢から切り出した材を使用しているとのこと。お詣りの後寺務所へ降りていくと、ご住職から特製のお茶のお接待をいただきました。宇治や嬉野のものを好みの味にブレンドしているとのことで、これまでいただいたどんなお茶とも違う、旨みと渋みとコクがギュッとつまった味。これまた濃い味の羊羹によく合いました。ご住職はもちろん、玄関先にいらしていたお客様、ご住職と打合せをされていた方(建築士さん?)、みなさんいろいろと教えてくださったり、勧めてくださったりと、さりげないホスピタリティにあふれていました。
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