「本郷もかねやすまでは江戸のうち」の本郷三丁目交差点面して建つ「本郷薬師」の鳥居。それをくぐった先にあるお薬師さんの祠は小ぢんまりとしています。その脇に「十一面観音」と矢印が示された誘導サインがあるのに気づきました。それに従って奥へ行ってみると、写真の観音さまが住宅地の路傍に鎮座しています。蓮華座には「享保五庚子歳九月」と彫られ、説明板には戦災で焼失した天台宗真光寺にあったものだとあります。増長四尺八寸=約145cm、台座と蓮華座とで1.5mくらいありそうですから、見上げる高さに鎮座する十一面観世音菩薩さまです。周囲は柵囲いと植栽が施され、御前にはお花も飾られているところを見ると、お寺が移転したあとも、地域に大事にされていることがわかります。本郷あたりはときどき散歩していましたが、こんな露仏(結果的にですが)があるとは。やはり、ちょっと裏へ、ちょっと横道へ、逸れてみるもんですね。
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