川越の発展を担った新河岸川。川越城下と江戸を結ぶ舟運が盛んだったそうです。その河岸が点在する沿川にあるのが、蓮光寺。室町時代の創建で、鷹狩りにきた際に立ち寄ったという記録もあるようです。新河岸川のほとりに広い境内を構えるこのお寺は、藩主が舟に乗って参拝に訪れたともいいます。春には堤防の桜並木、秋には境内の紅葉など、四季を愉しめるようです。初秋のこの日は、トンボがたくさん飛び交っていました。堤防を歩く子どもたちや散歩の人々、風にそよぐススキのくさむら、その足下を跳ねるバッタ、夏の名残の日差しを受けて光る水面。慰霊塔の石仏は、いつからこうした季節の移ろい、人々の営みを見続けているのでしょう。
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