光。糸。つながる過去・未来。

2015年10月14日公開

2015年10月09日撮影

光。糸。つながる過去・未来。

「回向とは、自ら収めた功徳を他者へと回し向けることを意味する仏教用語」

昨日ご紹介したガムラン+能の公演は、「回向――つながる縁起」展の関連イベントで、“「結の会」発足並びに「文由閣」建立記念”と銘打たれていました。この写真が新堂文由閣です。ガムラン公演のあと、中を拝見。五階建ての新堂は、いわゆる伝統的な寺院建築ではありませんが、四百年の歴史を有する禅寺がこの先百年を見据えて建てたもの。建具や仏具のひとつひとつにも日本各地の伝統工芸品を用いるなど、こだわりをもって調えられています。幹線道路に面して建つ新堂は、外構の草木のシルエット越しの光で浮かびあがっていました。
展覧会のメインに、「光の佛陀」がありました。光ファイバーによって外界の光を集めて座仏を現したもので、輪郭がゆらめく様子が非常に印象的で、さまざまに思いを巡らせながらしばらく眺めていました。展覧会終了後、この文由閣に設置されるそうです。