那古船形の崖観音に拝することができず、港に向かって歩いていたら、小さなお堂と墓地が道沿いにありました。「西行寺境外仏堂 芝堂」と門柱に記されています。敷地は広くはありませんが、墓石や石像はかなり古そうな様子。館山市のサイト「南房総花海街道」によると、西行寺は西行法師縁の寺で、この芝堂にも安永年間の供養塔があるようです。このあたりにあるお寺はいずれも開創が早く、崖観音の大福寺と那古寺は717年(養老元)、西行寺は996年(長徳2)とのこと。房総地域は海に突き出ている分、開けるのが早かったのでしょう。今では小さな漁港でも、歴史がぎっしり詰まっていそうです。
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