薬研堀不動は、川崎大師の東京別院。目黒、目白と並び、『江戸名所図会』にも載っています。この薬研堀不動尊の通りで繰り広げられる「薬研堀不動尊納めの歳の市、歳末大出庫市」は、江戸から続く歴史ある納めの歳の市。

28日の納め不動の日には、「薬研堀講談会」が開かれます。

「遠く江戸時代の中頃より江戸の町では十二月に入ると各地で歳の市がたった　歳の市とは 門松 〆縄飾り 羽子板等の正月用品を売る市を云う　かって東京の歳の市は　十二月十四日十五日の深川八幡に始まり　浅草観音　芝の愛宕神社　平川湯島の両天神を廻わって最後は　二十八日の薬研堀不動尊で終り　特にこの位置を薬研堀不動尊納めの歳の市と言われた」「時移りようやく昭和四十年　地元の町会商店会の有志が是非とも江戸以来の伝統行事下町の風物詩をしっかりと後世に残すべきと「薬研堀不動尊　歳の市保存会」を組織して同時に近隣問屋街とも協賛し　衣料品　日用雑貨等を　市価の半額で販売する「大出庫市」を併催することとなり　苦心経営の末　最近になってようやく　往時の賑わいを取り戻すことが出来た」（以上、境内石板「碑陰の記」より）