池波正太郎の「鬼平犯科帳」にも登場する本所法恩寺は、太田道灌の江戸築城のころからの古刹。本所に移ったのは元禄元年(1688)とのこと。法恩寺の山門や本堂を眺めると、背後にはスカイツリーが聳え、まるで芝増上寺と東京タワーのようです。山門から南に延びる参道には塔頭がずらり。それもみな趣が異なります。静かな界隈を歩いていたら目の高さに猫が。門柱の上に座す猫は、カメラを向けてもチラと見るだけで動じません。足もとでガサッと音がしたかと思ったら、別の猫が境内に見えます。江戸の頃門前には茶屋もあって、参詣客で賑わっていた様子が江戸名所図会にも描かれています。今は穏やかな法恩寺界隈です。
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