佃島は家康入府の際にともに江戸へやってきた摂津の人々が住んだ場所。江戸から続くものとしては唯一の佃島念仏踊りは、彼らが本願寺教団の信徒であったことと深く関係があるとか。毎年7月13・14・15日の3日間、佃小橋のそばで行われます。今年は14日が土砂降りで中止。最終日の昨夜は、19時前からこどもたちの踊りが始まり、20時前から大人たちの踊りになりました。この盆踊りは水難事故などでの無縁仏を供養するもので、東京音頭のような派手なものではなく、八尾の風の盆を思い起こさせるような静かさです。バチ1本で太鼓を打ちながら唄われるのは独特の節回し。ゆるやかに流れる踊りの輪に、ゆったりと見入りました。踊っているのは地元の方々なのでしょう。皆身体になじんだなめらかな動きです。高層ビルが次々と立ち上がる湾岸地域で、奇跡のように残されている佃島。そこで見た盆踊りは、時空を超えたような気分にさせてくれました。
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