みなさんは御朱印をいただいたことはありますか?
以前は御朱印と言えば四国八十八ヶ所霊場や坂東三十三観音など、札所巡りをする方などにしか知られていなかったのが、最近は「御朱印ガール」と呼ばれる女子たちがテレビで取り上げられたり、雑誌で特集されたり、御朱印帳を作るワークショップが開かれたりと、ずいぶん浸透してきたようです。
そもそも御朱印は、お写経を納めた証としていただくもの。それがいつしか―江戸時代後期ぐらいからとの説もあるようですが―お写経を納めずとも、参拝をすればいただけるようになりました。御朱印には、そのお寺の朱の印影に寺院名や日付などが墨書きされます。つまり、御朱印をいただくということは、ご本尊の御影をいただくのと同等の意味を持つのです。こうした御朱印の本来の意味を理解し、きちんとお参りをしたうえで御朱印をいただきましょう。
【御朱印をいただく】
1 まずは、お参り
本堂や札所にあたるお堂にお参りします。できれば、お経やご真言を唱えましょう。
2 御朱印を受ける
寺務所、もしくは「納経所」などと示された窓口で御朱印をいただきます。御朱印帳を提示し、複数の札所を兼ねているお寺もありますので、どの御朱印をいただきたいのか、はっきり伝えます。1枚紙には御朱印しないお寺や、すでに記してある1枚紙の御朱印をくださるお寺などもありますが、基本的には自分の御朱印帳を用意しましょう。
3 納経料を納める
御朱印をいただいたら、納経料(御朱印代)を納めます。300円のところが多いようですが、「お志」として金額が明示されていないこともあります。小銭はあらかじめ用意しておき、お札を出してお釣りなどということは避けましょう。
4 臨機応変に
京都や鎌倉などにある大寺院の場合、境内の入口に受付に御朱印帳をお預けしてお参りに向かうところもありますので、各寺院のやり方に従いましょう。
法事などでご多忙、ご住職や御朱印を書ける方が不在など、御朱印がいただけない場合もあります。もう一度お参りする機会をいただいたんだなと思って、無理はしないようにしましょう。
また、浄土真宗など、御朱印を出されていない寺院もあります。あらかじめ調べてから伺うほうがよいでしょう。
御朱印は、スタンプラリーのようなゲームとは違います。とはいえ、難しく考えることはありません。御朱印をいただくことも、てらさんぽの愉しみのひとつ。敬意や有難いという気持ちを忘れず、お寺巡りをいたしましょう。
参考『愛蔵版 御朱印巡礼』淡交社編集局編
大寺院では入場してすぐに納経所があり、お参りの前に朱印帳をお預けする場合が多いようです。
複数の札所を兼ねている場合もあります。これは大阪のお太子さんこと、四天王寺の場合。
「てら×まち×さんぽ」スタッフが御朱印をいただいた最北端の霊場は、今のところ恐山です。