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チベット・フェスティバル日本2015

2015.05.11

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イベント

チベット仏教

曼荼羅

東京

砂曼荼羅が見られる―!!

それを知って、「チベット・フェスティバル」へ足を運んでみました。砂曼荼羅の破断が見たかったので、東京の最終日の5月7日に、本駒込の諏訪山吉祥寺へ向かいました。このフェスティバルは、日本に居ながらにしてチベット仏教文化に触れられる貴重な機会。今年は札幌、東京、仙台、長野、高知を巡回します。東京の最終日に行われたのは、声明(ドンパ)、瞑想、砂曼荼羅、チャム(仮面舞踊)、曼荼羅完成法要・破断。午後から伺ったので、砂曼荼羅の制作の様子を拝見し、チャムを観覧、4日間を締めくくる法要と破断に参加させていただきました。

砂曼荼羅
テレビや映画などで知って、一度は実際のところを見てみたいと思っていた砂曼荼羅の制作状況を拝見できました。4日間のイベント期間中に制作し、最終日に破断します。

 

金属の筒に色砂を入れ、コリコリと筒をこすって少しずつ砂を落としていきます。

仮面舞踊―チャム
チャムはチベット歴の大晦日に行われる儀式だそうです。今回は、砂曼荼羅の完成と、イベントの無事完遂に感謝し、参集した人々の無事を祈るために行うと説明がありました。管楽器や打楽器を用いた演奏、演奏に合わせた舞踊、途中に声明のようなものも差し挟まれるという構成でした。

 

歓迎の儀として、高音、低音それぞれ2管ずつで吹奏。素朴で力強い響き。

鹿と牛の踊り。実際には僧院の中で16人で踊るもので、女性を守る意味があるそうです。

「どんなに美しいものであってもいずれ移り変わっていく=無常」を表す踊り。骸骨は魔を退治する守り神だそう。

低音で何かを唱えながら、次々と手の形(印契)を変えていきます。仏像も、さまざまな印契をとっていますよね。

最後の舞踊は、王様が云々、と説明がありましたが、よく聞き取れませんでした。冠も大きく、衣装はもっとも派手でした。

曼荼羅完成法要・破断
いよいよ4日間の締めくくり、法要と破断です。法要の前に、タシ・ルンポ寺の高僧から丁寧な感謝の言葉があり、会場となった吉祥寺のご住職へも丁重なお礼が述べられていました。「仏様に感謝」「日本の皆さまとのご縁に感謝」「吉祥寺のご住職に感謝」「参集したみなさんに感謝」―あらゆるひと、あらゆる事物に感謝と尊敬を感じていらっしゃる、その謙虚な姿が大変印象的でした。
そして、法要のあと、いよいよ破断です。曼荼羅を作るということは、ご本尊の阿弥陀如来をはじめ、大日如来などの如来、眷属、さまざまな神様、仏様をお招きすることなので、曼荼羅に一時留まられる、その来臨に感謝を述べて浄土へお帰りいただく法要を営んだ後に、破断するという流れです。破断したあとの砂は、一旦壺に収められ、小袋に詰めたものを高僧から参列者ひとりひとりに手渡しで配られました。このとき一緒に、御守りの赤い紐も頂きます。砂にも紐にもお加持があるので、手首や首などにつけたり仏壇に置いたりと、大事に扱います。

完成した曼荼羅を前に、タシ・ルンポ寺から吉祥寺へ感謝の印が贈られました。

高僧が曼荼羅中央の阿弥陀如来から順に破断していく。

4日間もかけて細密につくられた砂の曼荼羅は、色砂の集まりですが、一度は仏様が宿ったものとしてお加持があります。

砂の入った小袋と赤いお守りの紐「スンドゥ」を頂き、高僧から祝福をいただいてから、本堂を辞しました。

本堂の前では物販もあり、収益はタシ・ルンポ寺の支援に使われるとのこと。バター茶は残念ながら品切れでしたが、塩茶は味わうことができました。ほんのり塩味のミルクティー。甘いものがニガテな人には、塩茶のほうがいいかもしれません。

「リトル・ブッダ」や「セブンイヤーズ・イン・チベット」などの映画やテレビのドキュメンタリーなどで見て、興味深く思っていたチベット仏教ですが、儀式の一端に触れることで、さらに知りたいという気持ちが湧きました。仏教とはいえ、その教えの姿も、寺院のあり方も、人々の関わり方も日本とは大きく異なりますが、「信じる」ということや「生と死」といった普遍的なところでは強くつながっているのではないでしょうか。

札幌、東京が終わり、仙台も今日が最終日。あとは長野と高知へ巡回します。来日しているタシ・ルンポ寺のお坊さんたちは、砂曼荼羅を制作し、物販を手伝い、チャムを踊り、法要も行い、限られた人数で八面六臂の活躍ぶり。ハードスケジュールで巡回が進んでいるようですが、お坊さんたちの控えめな笑顔が印象的でした。

■ チベット・フェスティバル2015 仙台 チベット交流ネットワーク 会場:藤崎デパート 2015年5月8日(金)~ 11日(月)
■ チベット・フェスティバル2015 長野県 西方寺 2015年5月13日(水)~ 16日(土)
■ チベット・フェスティバル2015 高知県 定福寺 2015年5月19日(火)~ 24日(日)

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