秀郷・尊氏ゆかりの古刹に回る風車

2017年10月8日公開

2017年10月07日撮影

秀郷・尊氏ゆかりの古刹に回る風車

府中市にある曹洞宗の高安寺。当世人気の力士は「たかやす」ですが、こちらは「こうあんじ」。もとは田原藤太秀郷=藤原秀郷の居館があったと伝わる場所で、宗派不明の見性寺が建立され、後に足利尊氏により臨済宗の高安護国禅寺として再興されました。さらに、慶長年間には曹洞宗にあらためられ、現在に至るとのこと。藤原秀郷、足利尊氏と、歴史上の人物の中でもかなりゴージャスな顔ぶれ。さらに新田義貞や徳川の名も加わります。府中の旧甲州街道に接する立地ですから、為政者からも重要視されてきたお寺のようです。長い歴史の流れがあってこそなのか、現在の境内は静かで落ち着いた気配を見せています。江戸中期から明治時代に再建された山門、鐘楼、本堂も風格が感じられます。山門脇に水子地蔵がずらりと並び、サーッと吹き抜ける秋の風に風車がカラカラと回っていました。