稲穂と観音堂|北上市鬼柳

2017年9月20日公開

2017年09月05日撮影

稲穂と観音堂|北上市鬼柳

新幹線も止まる岩手県北上駅ですが、中心市街地から少し離れると長閑な田園風景が広がっていました。北上川の支流和賀川の南側は鬼柳地区。寺社が点在していて、歩行者向けの案内サインもいくつか設置されています。それらの案内サインのひとつ[川原田観音160m]に従って、小道を進んでゆくと、田んぼに囲まれるようにこんもりとした木々が見えてきます。そこには観音堂なのに赤い鳥居が。小さなお堂と古い石碑群があるだけの境内には、やはり「川原田寺」と説明板があり、享保年間の創建で、地域の拠り所となっていたことが記されています。お寺で鳥居ということは、神仏習合の名残り、そして、土着的な民衆の信仰の場だったのでしょう。和賀川と北上川との合流部に近いこのエリア、「川原田」という名称からは、かつては相当氾濫し、またそのおかげで豊かな土壌に恵まれたことが想像されます。9月のはじめ、頭を垂れ始めた稲穂ですが、先日の台風の影響はなかったか、心配です。