讃岐の浄土への長い道のり

2017年5月29日公開

2017年05月28日撮影

讃岐の浄土への長い道のり

初夏の寺旅は四国伊予・讃岐へ。高松市にある仏生山法然寺は浄土宗の開祖法然ゆかりの寺。ここでのお目当ては「讃岐の寝釈迦」。ことでん琴平線の仏生山駅から南へ20分ほど・・・のはずが、参道を通らず、五重塔の相輪を目指してお地蔵さんや道標をたどっていったら、畑地や住宅地をさまよう破目に。1時間近くかかって、ようやく裏門に到着。裏から失礼しますと、本堂の脇から境内へ。境内は広く、山裾の平場に諸堂が並び、山へ登る急な石段の先に来迎堂があります。書院から堂内へ上がり、本堂、祖師堂を経て三仏堂(涅槃堂)へ。堂内には、「涅槃図」を立体化したような彫像群の真ん中に寝釈迦像が安置されていました。立体涅槃図にしばし身を沈めた後、山の上の来迎堂へ。堂内を覗くと、薄暗いながら阿弥陀如来と二十五菩薩像の一部が見えます。仏生山駅からの歩み、そして、涅槃堂から来迎堂への流れは、穢土から浄土への長い道のりに思いをいたす時間だったような気がします。