飲湖上初晴後雨

2016年7月12日公開

2016年07月10日撮影

飲湖上初晴後雨

(はれてまさによく あめもまたきなり) ― 本駒込の浄土宗榮松寺さんの門前に掲げられていたことばです。梅雨だから、でしょうか。文字も素敵です。調べてみると、漢詩の抜粋であることがわかりました。宋蘇軾(宋の時代の役人・文人、そしょく)の七言で、「湖上で酒を飲んでいたら、はじめは晴れていたけれども、その後は雨となった」といった題の、その光景を詠んだ詩です。晴れても雨でもそれぞれに趣ある光景を酒とともに味わっている様子。掲示板に抜粋されたところは第一句と二句の下で、「晴方好 雨亦奇」の読み下しです。天気・気候は人間の思うままにはいかないものですが、こうして言葉で示されると、あるがまま、与えられた状況を受け入れる心持ち、さらにはそれを愉しむという余裕を持ちたいと思わされます。