七百年の伝承―水止舞

2015年7月14日公開

2015年07月14日撮影

七百年の伝承―水止舞

水止舞」と書いて「みずどめのまい」と読みます。大田区大森東の厳正寺で毎年7月14日に奉納される獅子舞で、約700年前の長雨止めの祈祷に由来するそうです。獅子三匹が花籠二人を従えて、雨乞いの儀式である「道行」を経て厳正寺境内に設けられた舞台に登壇し、水止舞を奉納します。7月14日は晴れることが多いようで、ホームページでも暑さ対策を呼び掛けていました。今年も雨止めどころか見事な晴天で、猛烈な暑さ。獅子や花籠に扮するのは中学生くらいの少年、少女たち。前後半で踊り手が交替したとはいえ、すっぽり被り物をして踊るのですから、かなり過酷なことでしょう。仏さまへの感謝の舞として1300年代から始まり、一時途絶えたものの、戦後復活したとのこと。「水止舞」の躍動的な舞の中に若い世代へ手渡されていく様子を垣間見、静かな感慨を味わいました。