仏教アレコレ 〜身近なのに意外と知らない仏教についてまなびましょう〜

深夜のバラエティ番組だからといって侮るなかれ。

2014.10.10

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テレビ番組

先日、そろそろテレビを消して就寝しようかと思いつつ、テレビのリモコンをいじっていたら、5人のお坊さんが大写しに! なんだなんだとそのまま見ていたら、なんと10月からの新番組!タイトルは「お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺」。深夜帯とはいえ、毎週放送のレギュラー番組のようです。

5人のお坊さんたちはそれぞれ東京、宇都宮、奈良、岡山、群馬、宗派も真言宗、曹洞宗、浄土真宗、浄土宗とバラバラで、女性も一人入っています。この5人と司会の爆笑問題とのトークで番組が進みます。この日のテーマは「初めてぶっちゃけるお坊さんのヒミツ」。「植物も虫も動物も等しく命であるから、罪を犯しながら肉や魚もいただく」「ある種のお線香にアレルギー反応がある」「正座がニガテ」等々。ふつうには聞くことのきなさそうなお話を面白く語っていて、ついつい見てしまいました。「“六根清浄”がなまって“どっこいしょ”になった」「シャリはお釈迦様の仏舎利が語源」などという仏教語源の言葉の話も「なるほど」と聞きました。

特に面白かったのは、「私、○○宗なんで、それ知らないです」「○○宗にはそれはありません」と、同じ仏教でも宗派によって作法や認識などが異なることです。

例えば、錫杖。お地蔵さまが携えていることもあるので、見れば「ああ、それか」となる物かと。その錫杖は、真言宗ではお経を読むときなどに錫杖を使うけれど、浄土宗のお坊さんは初めて見たそうで「それなんていうんですか?」と質問していました。

また、宇都宮のお坊さんが秩父のお寺にお参りした様子を収めたVTR。午歳で特別開帳されている秘仏にお経を上げたあと「私、浄土宗なんで浄土宗のお経しかわからなくて」と。それを受けて、秩父のお坊さん(曹洞宗)も「何言ってるかわからないですね」と返していました。とはいえ、和やかな雰囲気。

宗派によっていろいろ異なるのは言われてみれば当然なのですが、お坊さんたちが素直に知らないことを知らないと表明し、お互いに違いを認め合っている姿がすばらしいと感じました。おとなになると、知らないと恥ずかしいことがたくさん出てきます。でも、「知らない」と意思表示することが「知りたい」「教えてください」という意欲につながり、世界が広がっていくのだなと思います。

深夜のバラエティ番組だからといって侮るなかれ。これもテレビの電波がとりもつご縁。ふむふむ、なるほど、へぇ~!と、楽しく拝見いたしましょう。

『お坊さんバラエティ ぶっちゃけ寺』
毎週月曜深夜0:15~

 

2014年10月8日の皆既月食。月も季節や時間によって、見え方はさまざま。その無数の態のひとつが、この赤い月なんですね。