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【浄土双六3D化】プレトークショー

2018.01.30

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浄土双六ペーペークラフトプロジェクト」のクラウドファンディングが行われいますが、そのキックオフ的位置づけのイベントして、さる1月28日日曜日の午後、深川陽岳寺でトークイベントが開催されました。それなんじゃらほい?という方は、前回のコラム「浄土双六3D化にチャレンジ!」をご覧ください。

20180128_陽岳寺

大きな交差点に面した陽岳寺の入口

13時からは陽岳寺で定期開催されている「お寺ゲーム部」で、15時30分からプレイベントであるトークショー。登壇者はプロジェクトの主催者で陽岳寺副住職の向井真人さん、ボードゲーム研究家の草場純さん、編集者で『現代版浄土双六』紙ver.復刻の仕掛け人である望月哲史さん。

イベント開始前に、望月さん、草場さんからこのプロジェクトの元になった浄土双六についてお話を伺いました。画像は江戸時代の浄土双六を現代版として復刻させたもの。サイコロには「仏」の文字が見えますが、六面に「南・無・分・身・諸・仏」の六文字があります。そして、駒は「人形(ひとがた)」ですが、これは復刻にあたっての創作だそうです。盤面の下部は地獄、「南閻浮洲」のところが浮世・現世で、双六のスタートとなり、上部は仏の世界という構成です。

20180128_浄土双六

トークショーでは、この浄土双六復刻の経緯をからめつつ、古典ゲームの魅力、仏教の世界観の立体化へ野望(!)が語られました。

まず、浄土双六は以下のように復刻されたそうです。

1. 望月さんが浄土双六を現代版として復刻させたいと思い立つ。
2. 東京国立博物館所蔵の数ある双六の中からもっとも状態良く、また、絵として美しいものを選択。
3. 盤面に記された文字の現代語訳を草場さんに依頼。
4. 仏教用語等は向井さんが監修。

20180128_陽岳寺トーク

浄土双六の遊び方をどう解読したかを解説する草場さん(左)と、地獄の鬼たちが生き生きとしているのがいいとおっしゃる望月さん(右)

ポイントとなったのは、ボードゲーム研究家の草場さんが「変体仮名」を読めたこと。ほかの浄土双六等も参照しながら、盤面に記された文字をすべて解読。変体仮名が解読できるとさまざまな史料が理解できるようになり・・・と、深みにはまりそうなので、ここでは割愛。双六としてのルールや遊び方も盤面だけでは謎。しかし、「南・無・分・身・諸・仏」のサイコロが一緒に残されていたこともあり、なんとか解明。

20180128_変体仮名の説明

「ちうう」は「中有」

続いて、どうしてこれを立体化しようとしたのか問題。 浄土双六はなぜ作られ、どのように使われたのか。それを示す文献等は残されておらず、判然としないのだそうですが、向井さんはそこを現代的に解釈し、難解な仏教の世界観に楽しくふれられるようになれば、と考えたそうです。

20180128_陽岳寺

八つの海と九つの山、その中心に須弥山があって・・・

須弥山を取り囲む海と山、そして4つの島があって・・・と向井さんがご説明。インドでの世界の捉え方、仏教としての捉え方、宗派による捉え方の違い、また、スケール感の問題など、立体化にあたっては、さまざまな難題が存在することが、シロートの私にもなんとなくわかってきました。

20180128_陽岳寺クラフト

現段階での試作品

また、ゲームが商品化されたあとのことも問題。購入、組み立てたら、その後はしまえるの?折りたたみは可能?持ち運びは・・・?こうしたことも、3D化プロジェクトの課題です。

仏教側として浄土双六に表すべきは?ゲームとして楽しむためには?その両方を成立させるには?― 3月から4月にかけて行われるワークショップでは、このあたりがポイントになりそうです。

20180128_透明

「実像としては」「透明になるのは」と話す向井さんが半透明!

僧侶×ゲーム研究家×メディアの人という組み合わせでの1時間半のトークは、詳細はここに記しませんが、浄土双六3D化実現に向けたキックオフとしては非常に中身の濃い、そして次へつながる内容でした。

このプロジェクトは、クラウドファンディングで資金だけでなく参加者も募っています。6回のワークショップが予定されていますが、全部出ればもちろんフルで楽しめますが、1回だけでもOK。さあ、深遠なる浄土双六の世界を、一緒に覗いてみませんか?

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